天からの単純な真理――主の規範
七十人会長会
アール・C・ティンギー長老
ヤングアダルト対象のCESファイヤサイド・2008年1月13日・ブリガム・ヤング大学
愛する若い友人の皆さん,妻もわたしも皆さんとご一緒できることを喜び,光栄に思っています。このファイヤサイドは32か国語で放送されており,世界中の会場に出席している皆さんの様子を想像しています。皆さんが御霊を感じてわたしの話を理解されることを信じ,祈っています。
今日の主な出席者は,それぞれ異なる環境にいるヤングシングルアダルトの皆さんです。多くは高校を卒業したばかりでしょう。すでに何年か大学生活を楽しんでいる人もいるでしょう。職業に就いている人,自身と家族のために訓練を受け,技術を習得するために学校に通う人も多いでしょう。そして当然,皆さんの多くは帰還宣教師で,期待をもって人生の次のステップに踏み出そうとしていることでしょう。それが今晩のテーマです。異なる状況にいる皆さんが集ってくれたことに大変感謝しています。一緒に過ごすこのひとときを通じて,この教会に満ちている良い気持ちを感じることができるように願っています。
天からの単純な10の真理
わたしは今日の話のタイトルを「天からの単純な真理――主の規範」としました。このタイトルの前半は,預言者ジョセフ・スミスが1844年に行ったすばらしい説教から取りました。それは彼がノーブーで殉教した年です。その年, ジョセフ・スミスはキング・フォレットという教会員の葬儀でこう話し始めました。「わたしは雄弁や余りある言葉や多くの知識をもって,あなたがたの耳を楽しませようとは考えない。あなたがたに『天からの単純な真理』を教えようと考えるのである。」1
わたしの話のタイトルの後半は,教義と聖約の言葉から取りました。「あなたがたが欺かれないために,わたしはすべてのことに関して規範を与えよう。サタンは地の方々におり,出て行ってもろもろの国民を惑わすからである。」(教義と聖約52:14)
わたしは皆さんに,天地が造られる前に主が定められた規範に関する単純な真理を教えたいと願っています。それは,アダムとエバがエデンの園に置かれたことについての記述を読めば分かる規範であり,皆さんはこの規範に自ら従いたいと願うことでしょう。この規範と計画の最大の特徴は,皆さんに永遠の喜びを与えることです。第2ニーファイにある,リーハイの次の言葉を思い出してください。「アダムが堕落したのは人が存在するためであり,人が存在するのは喜びを得るためである。」(2ニーファイ2:25)
この規範を厳しすぎると言わないでください。多くの預言者がこの規範を教えてきました。預言者は真理を愛し,真理を語りますが,耳に心地よいことを言おうとして真理を和らげたり,変えたりしないことを忘れないでください(イザヤ30:20;2ニーファイ9:40参照)。ですから,皆さんの現在の状況や計画が勧告に合わないからといって預言者を拒まないように気をつけましょう。
皆さんの心と思いが開かれて,わたしの話を聞くときに,御霊を通して霊感を受け,人生を左右する重大な決定を下す際に導きが得られるように祈っています。わたしは証します。わたしが話すことは主の子供たち,特に教会のヤングシングルアダルトの皆さんへの主の御心です。
愛に満ちた天の御父が,愛する御子イエス・キリストを通して地球を創造し,組織されたとき,今日も続いている家族という組織に関する規範を定められました。そこで,高価な真珠のモーセの書を読みながら,天からの単純な10の真理を学び,これらが今日,皆さんへのどのような規範となるのか話し合いましょう。
1.人が住み,利用するために神は地球を創造された
第1,「主なる神であるわたしは,人を連れて行ってエデンの園に置き,これを耕させ,これを守らせた。」(モーセ3:15)
神は天と地と,あらゆる生き物を創造され,人にそれらを支配する力をお与えになりました。美しいエデンの園を造って人を置き,園を耕し,守らせました。アダムとは異なり,わたしたちはエデンの園に住んでいません。しかし,自分の住む場所を耕し,守る機会は与えられています。そのような機会を通じて,わたしたちは喜びを得ることができるのです。
わたしが考える第1の「天からの単純な真理」とは,人が住み,利用するために神が地球を創造されたということです。わたしたちは働き,自分と周りの人々が暮らす環境を良くしなければなりません。怠けず,目的ある人生を精いっぱい生きて,御父から頂いた責任を果たすのです。
永遠の救いの計画は,御父によって作られ,その擁護者となったイエス・キリストによって実行されました。そのおかげでわたしたちは地上に来て肉体を得,神の戒めを喜んで守ることを証明する機会を持つことができたのです。さて,わたしたちは今,この美しい地球に住んでいます。回復された福音を知っています。人類が得てきたあらゆる機会を得ています。これらの特権をどのように使うのでしょうか。
2.人は独りでいるべきではない
では,モーセの書にある,第2の「天からの単純な真理」を見てみましょう。「主なる神であるわたしは,人が独りでいるのは良くないことをわたしの独り子に言った。『それゆえ,彼のためにふさわしい助け手を造ろう。』」(モーセ3:18)
ここで分かるのは,人が独りでいるのは良くないということが天からの単純な真理の一つであるということです。人は助け手を得なければなりません。天からの単純な真理の中でこれ以上に大切なものは,まずありません。男性は妻,女性は夫という助け手を持つよう定められています。
ここで,助け手を定義しておきましょう。アダムに助け手が必要だと言われた主の言葉を誤解してはなりません。助け手とは,自分にふさわしい,同等な伴侶です。どちらかが前か後ろを行くのではなく,並んで歩きます。助け手とは夫婦の関係において完全に同等な伴侶です。エバはアダムと同等でした。それは,夫婦は互いに同等であるという定めに一致していました。
アダムに助け手が必要であると主が宣言されたとき,アダムはまだエデンの園にいました。まだあの木の実を食べていなかったので,園から追放されず,肉体の死も招いていませんでした。つまり,アダムはその環境の中で,永遠の助け手を得ていたのです。それはいい加減な関係ではなく,聖約に基づく関係でした。
自分の助け手について考えるときには,永遠に向けた計画をしてください。聖なる神殿に参入する準備をしてください。神殿にふさわしくあってください。神殿で皆さんと皆さんの助け手は永遠の家族を作ることができます。すべての若い兄弟は助け手を決める前に,可能なかぎり伝道に出るべきです。伝道は,皆さんが将来高潔な夫,父親となる備えとなり,人生に祝福をもたらします。皆さんの伝道は皆さんの子孫をも祝福することでしょう。
皆さんは時折,神殿結婚が幸福をもたらさなかった家族や,神殿結婚を破棄した家族について見聞きしたり,そのような経験をした会員に会ったりすることがあることでしょう。そのような中,同じ結果になることを恐れ,失敗するのではないかと心配して,結婚,特に神殿結婚の責任を逃れようとする人たちがいます。
皆さんにお願いします。ほかの人の行動がどうであれ義にかなった決定をし,永遠の規範に従う決意を捨てないでください。サタンは人の幸福と永遠の成長をつぶそうと望み,永遠の伴侶や喜びを与える助け手など求める必要はないと皆さんに確信させるため,皆さんの心に恐れと疑いを起こさせるのです。恐れではなく信仰を持ってください。神聖な神殿に入るふさわしさを保ってください。
伴侶を探し求める必要があること,それが主の定めであることを,しっかり心に刻んでください。ですから,皆さんは,福音に対して同じ価値を持つ異性の会員と交流する機会を求めなければなりません。そのために,ただ教会に活発に集うだけでなく,教会が皆さんの成長と交流のために提供するすべての機会に参加するように心からお勧めします。宗教教育インスティテュートは,人と出会い,指導力や才能を発揮できるすばらしい場であり,自分にふさわしい助け手を見つける機会を与えてくれます。
皆さんの中に結婚を望んでいても出会う機会が少ない方が大勢いることを承知しています。忠実なヤングシングルアダルトの多くがそのような状況にいると思うと心が痛みます。かつて知り合いの家族に,そのような状況の息子がいました。両親と息子たちは神殿参入を大幅に増やし,その件について「主を煩わせる」ことに決めました。やがて祝福され,伴侶が見つかり,神殿で結婚しました。主の助けを得る資格を得るためにできることを何でもしてください。忍耐強くあって,主を信頼するなら,祝福がもたらされるでしょう。
忘れないでください。天からの単純な真理によれば,永遠の旅路は独り旅ではありません。義にかなった伴侶を探し,大いなる信仰をもって前進するのです。そうすれば,主の時に,天の御父が計画された永遠の定めが成就することでしょう。
3.神の計画により,男性と女性は夫と妻として互いに結び合うことができる
モーセの書の同じ章の後半で,主はエバを造り,次のように言われました。「それで,人はその父と母を離れて,妻と結び合い,二人は一体となるのである。」(モーセ3:24)
人がその父と母を離れて,妻と結び合い,一体となることが,わたしが見いだした第3の「天からの単純な真理」です。言い換えれば,女性は父と母を離れて夫と結び合うべきである,とも言えるでしょう。
夫婦として結び合うと,ほとんどの場合,両親のもとで得られた安全と両親への依存状態から物理的に離れることになります。しかし,このような変化が生じたからといって,夫婦という堅固で,親密で,揺るぎない新たな人間関係によって,両親への永遠の愛や尊敬の念が損なわれることはありません。
天からのこの単純な真理に代わるものはありません。男性と女性の関係は啓示されたものです。この単純な真理を理解すれば,いわゆる「新しいライフスタイル」というもっともらしい言葉で表されているような混乱はすべてなくなるでしょう。そのようなライフスタイルの提唱者はサタンです。
天からのこの単純な真理がいかに大切であるかをどうか理解してください。男女は互いに結び合うべきです。つまり,霊的,情緒的,そして肉体的に互いに誠実に結び合うべきです。
先ほどお話ししたように,この結び合う関係が正しいのは,神殿における日の栄えの結婚というすばらしい儀式があるためです。皆さんが聖約の中で生まれたとき,あるいは神殿で両親と結び固められたとき,両親と皆さんを結び付けているきずなは結び直されて,皆さんと皆さんの助け手,つまり夫婦は互いに結び固められるのです。この儀式を通して皆さんと両親とのつながりは強められます。なぜなら,皆さんが助け手と結び固められることで,子供たちや将来の子孫と結び固められ,結び固めがどんどんつながるからです。
神殿で結び固められて主の目に一つとなるために,男性が女性を,女性が男性を伴侶として選ぶ,これ以上に大いなる決定をわたしは知りません。男性と女性は結婚し,互いに一つに結び合うことが主の規範です。それ以外のどのようなパターンも主の規範ではありません。
4.選択の自由は重要である
愛ある天の御父がすばらしい原則を与えてくださいました。それはわたしの第4の「天からの単純な真理」すなわち選択の自由です。モーセは言いました。「それでも,あなたは自分で選ぶことができる。それはあなたに任されているからである。」(モーセ3:17)
すべての人には選択の自由があります。主は人に何かを強制したり,選択の自由を侵したりすることはなさいません。しかし,人は,選択の自由に伴う責任を受け入れなければなりません。サタンは強制的にすべての人を自分に従わせようとしましたが,天の御父はその規範を却下されました。そこでサタンは反抗し,「人の選択の自由を損なおうとし」たのです(モーセ4:3)。しかし,御父の計画により,人は選択の自由を与えられており,その自由を使って伴侶を探し,選ぶのです。
さて,男性が社交の機会をまず始めに作ることが,この社会では一般的であるとわたしたちは認識しています。そこで,わたしの声を聞くすべての若い兄弟たち,そうです,すべての男性に勧告します。皆さんにはそのような機会を作る責任があります。この件に関してぐずぐずしないでください。「失った機会」と「無駄にした機会」とは違います。時間を無駄にしてはなりません。伴侶を探し,選ぶ機会を引き延ばしてはなりません。伴侶を探すようにと現代の預言者は何度も語ってきました。この勧告は,特に帰還宣教師に,また,今教育を受けている最中で,結婚やそのほか,成人に求められる責任を引き受ける準備のできている人々に向けられています。
そう勧告する一方で,わたしは皆さんの中に,過去の交際で失望を経験した人がいることも承知しています。正しいと思ったことがうまくいかず,また一から始めなければならない,つまり「振り出しに戻れ」をほとんどのヤングシングルアダルトが経験しています。目標が違っていた,バランスが合わない,幼すぎた,結婚の準備不足だった,正しいと感じなかった,など,理由は様々です。でも落胆しないでください。皆さんは,永遠の結果につながる決断を下そうとしているのです。そのことを忘れないでください。祈って,選択の自由を使ってふさわしい助け手を見つける望みを堅く持ってください。
ここで,選択の自由に大きな影響を与える,大変デリケートなことについて触れます。両親や指導者は,このことを気にしていますが,皆さんにどう話してよいか分からないかもしれません。それは外見についてです。
皆さん自身の外見と,相手の外見が,選択の自由を使うときに何らかの影響を与えることがあります。時々,第一印象に左右されてその人の真の姿を知ることが困難になるのです。
信頼する友人とひざをつき合わせて,皆さんの外見をもっと良くするために提案がないか聞いてみましょう。その人の言葉に耳を傾けてください。気分を害さないで,友人の勧告を受け入れるのです。そして必要なら,笑顔,減量,ヘアスタイルを変える,身だしなみ,衣服,癖を直す,清潔にする,などどんなことでも,楽しみながら変えていき,もっとすてきな人になってください。
ついに言ってしまいました。気に障りましたか。忘れないでください。皆さんの体は霊の宮です。清潔でこざっぱりとして,健康でいれば,皆さんの霊が輝き,人の目に留まります。
わたしたちは皆,すべての人がこの世で結婚の機会があるとは限らないことを知っています。しかしわたしは今,例外ではなく原則を話しています。健康状態,適切な機会がないことなどの理由で多くの例外はありますが,伴侶を探さなければなりません。これが原則です。幸いなことにわたしたちが理解しているとおり,完全な福音の計画では,この世で忠実であって結婚の機会のなかった人は,後にこの世で受けることのできなかった祝福を受けます。わたしはこの教義を心から感謝しています。
5.わたしたちは生涯を通じて働く
アダムとエバがエデンの園を去ったとき,主は次の指示をお与えになりました。これが第5の「天からの単純な真理」です。再びモーセの書を引用します。「あなたは顔に汗してパンを食べ,土から取られたので,ついに土に帰る。あなたは必ず死ぬであろう。あなたはちりであったから,ちりに帰るのである。」(モーセ4:25)
わたしたちはこの地球にいる間,働かなければなりません。自立するために自分を備え,喜んで家族の面倒をみることができなければなりません。
幸いにも,多くの人が大学教育を受けます。そうでない人にも,良い仕事に就いて経済的に家族を支えるために,必要な技術と訓練を身に付けるためのすばらしい,貴重な機会があります。このことに関して永代教育基金の話をします。わたしはこの基金の理事を務めているので,この基金が,自らを向上させ,結婚して教会で正しく生活する家族を築き上げる準備をするために熱心に努力している人にとって,大きな祝福となっていることを知っています。皆さんに申し上げます。喜んで働いてください。この地上にいる間,家族を支えるために勤勉に働いてください。
ゴードン・B・ヒンクレー大管長は,家族を養い,教会で奉仕することができるように,あらゆる教育を受けるようにと繰り返し述べてきました。
6.夫と妻は子供をもうけて家族を築く
わたしの考えでは,第6の「天からの単純な真理」であって,夫婦として互いに結び合うという真理に次いで最も重要なものが,モーセの書に記されている次の真理です。「アダムはその妻を知り,彼女は彼に息子,娘たちを産んだ。そして,彼らは増えて,地を満たし始めた。」(モーセ5:2)
この天からの単純な真理は,子供を生む義務を定めています。この単純な真理は皆さんの前にあります。しかし,結婚の前ではありません。正しい時に親となるという望みを心と頭にしっかり持ってください。今は,将来皆さんの家に恵みをもたらす子供たちのために,愛ある親となる特質を身に付けてください。主への知識を持ち,子供を教え育てるのに必要な忍耐心と技術を高めてください。
教会幹部の兄弟たちは若い夫婦に対し,子供をもうけることを遅らせないようにと,さらにはっきりと勧告しています。この世は,物質的なものが整うまでは家族を持たないことは適切であると言っています。教育が終わるまで待つように,家や家具や便利な道具類がそろうまで遅らせるように,経済的に堅実な安定した仕事に就くまで待つように,娯楽に必要な玩具や道具がそろうまで遅らせるようにと言っているのです。遅らせる理由は,すべてこの世的な都合であり,そのような考えが広まっているのは,家族の破壊をたくらむサタンの仕業なのです。
預言者は,健康状態や財産,そのほかの考慮すべき状況について検討した後は,子供を持つことを遅らせてはならないと教えています。天の御父は,親になることに伴うすばらしい,特別なチャレンジに対して,皆さんを助けてくださいます。皆さんはそのことを知っているのですから,親になるという段階に進む信仰を持ってください。
皆さんが両親の家を出たときに両親が持っていたすべての便利なものを持っていないからといって,家族を持つことを延期する必要はありません。両親は何年も,何十年もかけて美しい家や家具を手に入れたのです。皆さんは,まず今自分がいる所から始めて,家族を持ちながら築き,成長し,進歩していくという信仰を持たなければなりません。夫婦として,この目的を達成するために努力し,犠牲を払うのを楽しんでください。
玩具や娯楽を手に入れるために,子供をもうけることを遅らせないようにしてください。それらは永遠の祝福をもたらしてはくれません。
ワードや支部,または友人の中で最年長の夫婦と話をすれば分かることですが,ほとんどの場合,彼らは今ある持ち物と比べると,物質的な財産は何も持たずに結婚生活を始め,子供をもうけています。
ティンギー姉妹とわたしが結婚して最初の子供が生まれたとき,わたしはまだ法科大学の学生でした。最初に住んだ地下アパートは,両親の家とは比べ物にならないほどおんぼろでした。部屋のドアの上には暖房用のパイプが渡してあって,そのために,ドアはわたしの額の高さしかありませんでした。部屋を出入りするときに何度頭をぶつけたか分かりません。妻は,大きな赤い鶏の絵が描かれた壁紙を「醜い壁紙」と呼んでいたことを今も覚えています。洗濯機もなく,18か月間はコインランドリーを使いました。
軍で働いていたときに住んだ2番目のアパートは,2世帯用の建物で,二つのアパートの間に共同の風呂場があり,それぞれの世帯につながるドアが二つありました。そのアパートの構造を妻がどう思っていたか,想像に難くないでしょう。ベッドは折りたたみ式で,移動には便利でしたが,寝心地は最悪でした。最初の食卓は脚が折りたためるカードゲーム用のテーブルで,その年,わたしは何度テーブルの脚に足を引っかけて,その上にある物をひっくり返したことでしょう。
9歳を筆頭に4人の子供がいた数年間は,2DKのアパートに住みました。窮屈だったと思いますか?
もちろん窮屈でした。しかし今振り返って,わたしたち家族のいちばんすばらしい思い出の幾つかは,その時期のものなのです。
最初に住んだアパートには必要な物もほとんどなく,ぜいたく品は皆無でした。でもそれは問題ではありませんでした。わたしたちは愛し合っており,子供を欲しいと思っていました。主を信頼すれば,すべてうまくいくと信じていたのです。
それから48年たち,必要な物が全部そろった美しい家があります。でも,初めのころはごくわずかしか持っていませんでした。わたしたちは,以前よりももっと幸せになっています。しかし,それは時折訪れた困難な状況を通して家族の愛が深まったからであり,この世的な持ち物が増えたからではありません。
皆さんも同じ信仰を持ち,喜んでこのような人生に向かって歩むべきです。現在いる場所から始め,愛と祝福への感謝をもって家族を育てる準備をしてください。
7.家族は末永く続き,幾世代にもわたる家族となる
次に紹介する「天からの単純な真理」は,子供だけでなく子孫ももうけるということです。これもアダムとエバが確立した規範です。「そのときから,アダムの息子,娘たちは二人ずつ地に分かれて,土地を耕し,家畜の群れを飼い始めた。そして,彼らもまた,息子,娘たちをもうけた。」(モーセ5:3)
わたしたちは数世代にまたがる教会を目指しています。子孫を持つこと,つまり,親になるだけではなく,祖父母,曽祖父母になることは,忠実な教会員にもたらされる豊かな祝福の一つです。
多くの国々で教会の成長と発展を目にする中央幹部にとって最もうれしいことの一つは,教会ができて2,30年しかたっていない場所に数世代の家族がいるのを見ることです。すでに子供,孫,祖父母,さらにその先の世代がいます。これが理想の姿です。自分が住んでいる国や土地で教会が進歩,発展するための原動力となる,すばらしい大家族。わたしたちは可能な所ではどこででも,そのようなすばらしい大家族を築く努力をするべきです。
詩篇に豊かな描写のすばらしい聖句があります。
「見よ,子供たちは神から賜わった嗣業であり,胎の実は報いの賜物である。
壮年の時の子供は勇士の手にある矢のようだ。
矢の満ちた矢筒を持つ人はさいわいである。」(詩篇127:3-5)
20年か25年後に自分がどこにいるのか,どこにいたいのか,想像してみてください。20歳の皆さんが40歳,45歳になったとき,どのような人生を過ごしているでしょうか。
わたしがヤングシングルアダルトにこの質問をすると,ほとんどの場合,最優先事項として「家族」が挙がりました。物質的な持ち物や玩具が関心の的であることは多くありません。皆さんの多くは,子供や孫たちなど,愛する家族に囲まれている自分を想像します。
自分が実現させたいと思う将来のビジョンを今日から描き始めてください。
8.わたしたちは神を認め,礼拝し,犠牲をささげる
エデンの園を出て生活することになったアダムは,犠牲をささげました。聖句を読みましょう。
「多くの日の後,主の天使がアダムに現れて言った。『あなたはなぜ主に犠牲をささげるのか。』そこで,アダムは彼に答えた。『わたしには分かりません。ただ,主がわたしに命じられたのです。』
すると,天使は語って言った。『これは,御父の,恵みと真理に満ちている独り子の犠牲のひながたである。
したがって,あなたが行うすべてのことを御子の御名によって行いなさい。また,悔い改めて,いつまでも御子の御名によって神に呼び求めなさい。』」(モーセ5:6-8)
ここで述べられている「天からの単純な真理」は,夫婦として子供をもうけて生活をするときに,天の御父と自分との関係を覚えるということです。御父は皆さんの神そして父であり,皆さんは神の息子,娘です。皆さんの時間と才能を犠牲としてささげてください。教会に忠実であってください。隣人に仕え,義を確立するよう努力し,収入の十分の一を神にお返しして,そこから得られる多くの祝福に気づいてください。そのような謙遜さを通して,自分が天の御父に頼っていることを理解してください。
9.これらの犠牲によって約束された祝福がもたらされる
第9の「天からの単純な真理」は,犠牲を払った後にもたらされる祝福に気づくことです。聖文にはこうあります。
「その日,御父と御子のことを証する聖霊がアダムに降り,そして言った。『わたしは初めから,また今から後とこしえに,父の独り子である。あなたは堕落したので,贖いを受けることができる。全人類,まことにそれを望むすべての者も同様である。』
その日,アダムは神をたたえ,満たされて,地のすべての氏族について預言し始めて言った。『神の御名がたたえられるように。わたしの背きのゆえに,わたしの目は開かれた。わたしはこの世で喜びを受け,再び肉体にあって神にまみえるであろう。』
彼の妻エバは,これらすべてのことを聞き,喜びながら言った。『わたしたちの背きがなかったならば,わたしたちは決して子孫を持つことはなく,また善悪も,贖いの喜びも,神がすべての従順な者に与えてくださる永遠の命も,決して知ることはなかったでしょう。』
アダムとエバは神の名をたたえ,息子,娘たちにすべてのことを知らせた。」(モーセ5:9-12)
今の聖句から,アダムとエバは犠牲を払うことによって祝福を得たことが分かりましたか。二人が喜びの声を上げたのは,聖霊を伴侶とすることができたからであり,聖霊が御父と御子を証し,正しい決断ができるよう導いてくださったからです。聖霊はまた彼らが,家族に関する預言の御霊を授け,様々な決定を下すときや子供たちを育てるときに,導きを与えてくださいました。彼らは聖霊のおかげで目が開かれ,善悪を区別し,家族のために適切な選択ができたのです。
聖句には,アダムとエバが自分たちの家族にもたらされた祝福を喜んだと書かれています。彼らはまた,すべての祝福とすべてのことが息子,娘たち,つまり子孫に知らされるという約束を受けました。
結婚し子供を持つという責任を進んで受け入れることで,これらの約束が成就することを信じますか。その約束が真実であると証します。また,アダムとエバが家族として得た祝福を,様々な状況にある皆さんにも与えられると証します。
10.すべての神殿儀式を含めた福音のすべてを,わたしたちは得ることができる
今夜わたしが皆さんと分かち合う最後の「天からの単純な真理」は,神聖な儀式を通してもたらされる祝福に関するものです。モーセ書第5章の最後の数節を読みましょう。
「このように,福音は最初から宣べ伝えられ,神の前から遣わされた聖なる天使たちによって,神自身の声によって,また聖霊の賜物によって告げ知らされた。
このようにして,すべてのことが聖なる儀式によってアダムに確かにされ,福音が宣べ伝えられ,世の終わりまで福音が世にあるようにという定めが出されたのである。このとおりであった。アーメン。」(モーセ5:58-59)
第10の「天からの単純な真理」であるとわたしが考えるこの聖句は,今話しているこの規範に従えばすべてが皆さんのものになると約束しています。つまり,回復された教会のすべての祝福は皆さんのものなのです。特に,「聖なる儀式」と言うとき,それは神殿と,そこで行われる神殿の美しい儀式のことを指しています。わたしが今晩皆さんにお話しした10の「天からの美しく単純な真理」を進んで行い,神殿のすべての祝福を始めとする,イエス・キリストの福音の完全な祝福の享受を待ち望むことは,なんとすばらしい祝福でしょうか。
霊感による勧告に従う
今晩お話しした10の「天からの単純な真理」を要約しましょう。
- 1.神は,わたしたちが住み,活用するためにこの地球を造られました。
- 2.人は独りでいるべきではありません。
- 3.神の計画により,男と女は夫と妻として互いに結び合うことができます。
- 4.選択の自由は絶対に必要です。
- 5.わたしたちは生涯を通じて働きます。
- 6.夫と妻は子供をもうけて家族を築きます。
- 7.家族は末永く続き,幾世代にもわたる家族となります。
- 8.わたしたちは神を認め,礼拝し,犠牲をささげます。
- 9.これらの犠牲によって約束された祝福がもたらされます。
- 10.すべての神殿儀式を含めた福音のすべてを,わたしたちは得ることができます。
この勧告を拒まないでください。機会があるなら結婚を遅らせないでください。伴侶に完全を求めないでください。普通,完全な人は存在しません。皆さんも完全ではありません。そうではなく,皆さんとともに完全を目指して成長する伴侶を求めてください。
子供をもうけることを遅らせないでください。子育てに伴うチャレンジを喜び,犠牲を払って,子供を育ててください。その経験は,将来,家族を強め,支える,すばらしい思い出になるのですから。
今晩のわたしの勧告は大変に重いものだということは分かっています。無理だと思う人もいるでしょう。でも,どうか信仰を持ち,その信仰に行いを加えてください。主は皆さんと皆さんの状況を御存じです。皆さんを祝福してくださいます。皆さんの義にかなった願いがかなうように助けてくださいます。信仰を持ってください。
「あなたの言葉を信じ,これらの規範を理解して行いたいと思います。でも,どうしたら自分の決断が正しいと分かるのですか」と思う人がいるかもしれません。
その疑問にお答えしましょう。現在,教会の指導者が導きを受けて多くの重要な決定をしているのとまったく同じ方法で,皆さんも分かることができます。御霊によって知るのです。
皆さんには平安と霊的な証を得る資格があります。その証は皆さんが正しいと感じるその気持ちに確認を与えます。教義と聖約が説明している方法で,夫婦として互いに愛し合い,ともに暮らすことができると知らせてくれます。
「まことに,まことに,あなたに言う。わたしはあなたにわたしの御霊を授けよう。わたしの御霊はあなたの思いを照らし,あなたの霊に喜びを満たすであろう。
そのとき,あなたは知るであろう。すなわち,これによってあなたは,わたしから与えられると信じながら信仰をもってわたしに願うことで,義にかかわることは何であろうとすべて知るであろう。」(教義と聖約11:13-14)
静かな細い声に耳を傾け,地震の音のようなものを求めないでください。必ず来ます。皆さんには分かります。
未来の両親,祖父母,教会の指導者である愛する若い会員の皆さんに神の祝福がありますように。わたしたちは皆さんを愛しています。主は皆さんを愛しておられ,皆さんに幸せと喜びを願っておられます。主が定められた永遠の規範に従うよう願っておられます。
これら,「天からの単純な真理」の規範が真理であることを証します。イエス・キリストの御名により,アーメン。
注
1.History of the Church,第6巻,303;強調付加
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